2006/12/28

堀川@みらいです。2006.12.28(木)の観測レポートです。

天候・海況:
終日曇り、日中一時雨。
海況は非常に穏やかで、赤道に近づくにつれて揺れもほとんど感じなくなっている。
日中の7m/s程度の東風が、夕方から風速を弱めながら南~西よりの風に変化する。
温度・湿度ともに高く、大気中の水蒸気量が多い。

航行状況:
東経130度線に到達し、今度は進路を南に変えて、東経130度線を再び赤道方向へ南下しながら、明日の二回目のブイ回収ポイントへ向かう。
昨日に引き続き、終日XCTD観測が行われる。早朝にはウミアメンボのサンプリングも行われる。

観測状況:
水蒸気サンプラーは順調に稼動中。
12LSTに自動降水サンプラーの回収・メンテナンスを行う。
ここ2日のまとまって降水で、多くの降水サンプルが採取できた。作動しないシリンジは3本。
本日も降水があったため、手動での回収も行う。風が穏やかになったこともあり、採水器にきちんと降水が溜まってくれるようになる。
温湿度モニタリングは、2高度間の混合比差0.3g/kg程度。
今日は2高度間の差は比較的小さく、soj、soar(船に搭載されている温湿度データ)とも概ねパラで変動。

コメント:
今日も終日雲に覆われた空模様。空一面を覆う雲の高度は比較的高く、船内webで公開されている雲底高度のデータでは、高度約5~6Km。
上層の雲とは別に下層には、いくつもの雄大積雲が発生しており、それらが列を成して、シャワーを降らせている(写真1)。 雄大積雲からのシャワーの写真は、これまでもよく拝見する機会がありましたが、自分の目で見るのはまた全然違います。今日はそれが列を成していて、面白い光景でした。

28日14LSTのGMS画像(図1)では、数日前までインド洋上に見られた雲域が海洋大陸へ移り、海洋大陸全域を雲域が広範囲に覆っています。

今日は早朝、高知大グループのウミアメンボ採取が行われました。海のアメンボです。やはり虫なので、明かりに集まってくるらしく、まだ暗いうちから観測を行います。見学はしませんでしたが、お昼にデッキで採取されたアメンボを発見。写真2がその姿。ピントがボケていて、分かりにくいのですが1cm程度の体長で水面を高速で動き回っていました。海面にこれほどの虫がいるとは驚きです。



写真1


図1


写真2

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