2007/1/6
堀川@みらいです。2007.1.6(土)の観測レポートです。
天候・海況:
昨晩から断続的に続いた雨は明け方までに止み、終日うす曇。
上層を巻層雲のような薄い雲が覆う(写真1)。下層は浅い積雲ができる程度。太陽が透けて見える。
波高は3mから徐々に弱まり、深夜には1.5mを下回る。
明け方から気温が3℃上昇して、午後には28℃、湿度は80%程度。
風向は、北~北東風で、明け方から10m/sから夜間5m/sに徐々に弱まる。
航行状況:
5番目のトライトンブイ設置・回収ポイント(5N, 137E)に到着。
午前中ブイ11号機の設置が行われ、設置後、位置等のチェックが行われたあと、設置点にてXCTD観測。午後にCTDディープキャスト、夜にウミアメンボ観測が行われる。
観測状況:
水蒸気サンプラーは順調に稼動中。夜間も含め6時間間隔で作業が行われる。
12LSTに自動降水サンプラーのメンテナンスを行う。
降水を回収したポートは5ポート。作動しないポートは5ポート。
昨晩の降水を手動で回収。
13:30LSTに表面海水のサンプリングが行われサンプルを頂く。
コメント:
今日も、ブイの設置、CTD、ウミアメンボ観測と忙しい1日。
ウミアメンボ観測は、日没後の19時から行われました。暗くなってから行うのは、明かりでアメンボを引き寄せて、採取しやすくするためです。
まず、直径1.5mm、長さ5mくらいの白いネット(写真2)を、右舷デッキからクレーンを用いて、海面まで下ろしていきます。その後、明かりを照らした海面に、ネットを15分間漂わせます(写真3)。真っ青な海面を、白いこいのぼりが泳いでいるようで、幻想的な光景です。よく目を凝らすと、流れに逆らって動く光の筋があり、これがアメンボだそうです。
15分後、デッキにネットを引き上げて、ネットの先に溜まった海水をバケツに採取します。バケツの中には、アメンボ以外にも小魚の死骸、稚魚、小さい海老のようなもの、黒い点々のプランクトンのようなものなど様々な生物を見ることができます。
採取後、高知大の先生が、バケツの中からウミアメンボを一匹一匹ピンセットで取りながら、ソーティングをしていました(写真4)。この作業を1回の観測で3回繰り返し行います。
ウミアメンボには、幼虫と成虫がいて、成虫は1cm弱で、蚊によく似ています。淡水性と違って、ウミアメンボには翅がなく、移動は海面を漂ってするそうです。食べ物は小魚の死骸など。面白いです。
写真1
写真2
写真3
写真4
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