2007/1/8

堀川@みらいです。2007.1.8(月)の観測レポートです。

天候・海況:
雲量6程度とやや雲が多いが、日中は晴れ。上層の巻雲、巻積雲と下層には積雲、雄大積雲が発達する(写真1)。夕方になるにつれて雲が多くなり、夜20LSTから、やや強い雨。断続的に明け方まで雨が続く。
波高は終日2m程度。北北東の風10m/s。

航行状況:
本leg3航海の最後のトライトンブイ設置・回収ポイント(8N,137E)に到着後、このポイントに停船。早朝にCTDシャロウキャスト、午前中にCTDディープキャスト、夜にウミアメンボ観測が行われる。

観測状況:
水蒸気サンプラー、降水サンプラーともに、順調に継続中。
前日夜の降水を手動で回収。
温湿度モニタリングは、2高度間の混合比差0.4g/kg以下。
14LSTに表面海水の採取が行われ、サンプルを頂く。

コメント:
早いもので本日トライトンブイの最終回収ポイントに到着しました。
CTD観測、ブイの回収作業、ウミアメンボ観測は、今日で見納めとなりました。

早朝6時、まだ薄暗い時間帯から1時間程度、水深1000mまでのCTD観測が行われました。トライトンブイの回収作業は8時から開始。いつもと同様、まず作業艇が出て、船に引き寄せるための索を取り付けます。海底の重りから引き離されたロープや浮きもブイの周辺に漂っています。約一時間後、引き寄せたブイ本体を、クレーンでデッキへ上げます(写真2)。ブイの上部は、鳥の糞で真っ白です(写真3)。その後は、ブイと重りの間にあるロープの引上げ作業。貝がびっしりついたロープやセンサーが回収されていきます。作業開始から2時間半後、リカバリーブイという浮きが回収されます。写真4は、係船甲板でリカバリーブイを安全に引き上げるために、固定用のロープを付ける船員さんたち。係船甲板は、ブイの回収作業をしている後部デッキの真下にある、最も船尾の空間です。デッキより一段下のため、海をとても近く感じられます。リカバリーブイを回収すると、作業もあと少し。残ったロープをすべて回収して、お昼前に作業終了です。

午後一時からは、CTDを3300mまで実施。右舷からCTDの付いた採水器を投入。
操作の指示は、後部操舵室で行われ、トランシーバで現場のやり取りを行います。クレーンの弦は、採水器とつながるロープに張力がかからないように、潮の流れにあわせてバウンドするという優れものです。採水後は、観測技術員や担当研究者が、海水の回収や、化学分析を実施します(写真5)。

19時からはウミアメンボ観測。今日の収穫はまずまず。多いときには1000匹を超えるアメンボが取れた日もありました。2回目の採取が行われた直後、20時前から激しい降雨を観測。21時頃には数回の稲光と、雷鳴がありました。
GMS画像では、航行域周辺に、、300kmスケールの雲クラスターが複数発生しており、深夜になるにつれて、組織化して雲域を拡大させていました。



写真1


写真2


写真3


写真4


写真5
戻る