- LAPS/CREST (Oct 2002〜 2007):HyARCの中村健治教授が率いるCRESTのプロジェクトです。助手になる前はこのCRESTのポスドク研究員でした。主に境界層をターゲットにしているプロジェクトです。私は主に中国の淮河流域の寿県での特別観測及び観測測器のメンテナンスに参加しています。また広域でのデータ解析も行っています。地表面状態(植生、土壌水分etc...)の季節変化がどのように境界層の発達及び構造変化に寄与し、さらにはどのように背の高い(低くてもいいんだけど...)湿潤対流の発達に寄与するのか。さらにはより広域の梅雨前線のシステムにどのように寄与しているのか。非常に興味深い研究プロジェクトです。これまで参加してプロジェクトは高い所ばかりでしたが、今回は空気が多くていいです。
- GAME/Tibet (Jul.-Aug. 1998): Gewex Asian Monsoon Experiment (GAME)のTibetにおける夏季特別観測に参加した。この観測に行くまではチベット高原上の雲の日変化を気象衛星で解析していた。主にデータ解析で研究していた僕にとって、チベット高原上の活発な対流活動と日変化を目の当たりにする機会を得たことは非常に幸運だった。データ解析屋さんも、可能であるなら、現場にいってその空気を肌で感じるのは大事です。これに参加したことが、その後のチベット高原上の解析へのモチベーションの向上及び維持に大きく貢献しています。まだまだ、チベットの大気現象はわからないことが多いです。しかし、チベットの空は青い!
- CREH (May 1996): このプロジェクトのコアメンバーというわけではないですが、修士1年の時、現筑波大の上野健一さんに誘われて、このプロジェクトの一環でヒマラヤ山中に行きました。ヒマラヤのクンブ地方にある、シャンボチェという町のヤクファームにAutomatic
Weather Station (AWS)が設置されています。これのメンテナンスとデータ回収に参加させてもらいました。おそらく、海外での調査はこれが初めて。まだプレモンスーン期でしたが、日中は晴れているのに、午後になると谷筋に沿ってへばりつくような雲が上がってきて対流性の雨が降るというのが実感できた。最近の研究(2005年現在)では、やっぱりこのあたりの雲は背が低いらしい。エベレスト、ローツェ、アマダブラムなどがとても綺麗だった。
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